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笄の渡し

2018年6月22日 登録

 

笄の渡し

 

 千曲川の渡し場のひとつで、苅屋原と千曲市力石とを船で行き来した場所です。この名は、葛尾落城にまつわる伝説に由来しています。

 天文22年(1553)4月の葛尾落城の際、村上義清の奥方は対岸へと逃れた。危険が迫る中にもかかわらず、船頭は船を出し、無事に力石へと渡してくれた。奥方は船頭に感謝し、お礼の品として髪に挿していた笄を贈った。以後、この渡し場を「笄の渡し」と呼ぶようになった。

 現在笄橋がある付近が、この「笄の渡し場(力石の渡し場)」を指すと考えられてきました。その他の候補地として、ここより少し下流、千曲市磯部との間に「舟つなぎ石」と呼ばれる大岩が突き出ている場所があります。舟つなぎという言葉から、付近に渡し場があったと考えられます。
 
 笄の渡し伝説には続きがあります。対岸に渡った奥方でしたが、敵兵に囲まれ自刃したというものです。それにちなみ、上平(坂城町)の出浦北部の田の中に、「姫宮の跡碑」が建てられています。

 町内にはこのような伝説がいくつかあります。
 本拠地を追われた村上氏の悲運を思い、また、村上氏がこの地を去ったことをさびしく感じる中で生まれ、虚実入り混じりながら語り継がれてきたのでしょう。
 伝説の残る場所へ出掛け、葛尾城の方角を眺めてみてください。一層味わい深い散策になるはずです。

 

地図

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電話番号:0268-82-1109

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